「自分を生きる」勇気

2023年8月29日

皆さまこんにちは!
優輝です。

今日は、私の好きな茨木のり子さんの詩をひとつご紹介したいと思います。

「自分を生きる事」、いつわりのない自分を生きるという事は勇気がいります。
自分の本当の願いに目を向け、しっかりと向き合うという事だから。


途中でダメになるかもしれない、誰からも受け入れられないかもしれない、恥ずかしい思いをするかもしれない、誰かの意見にほだされて途中であきらめてしまうかもしれない、傷ついてしまうかもしれない・・・


進むのが怖くなった時、不安な感情に飲み込まれそうになっている時・・・・


ほんの少しの勇気をくれるかもしれません。



汲む
~Y・Yに~

おとなになるというのは

すれっからしになることだと

思い込んでいた少女の頃

立ち居振る舞いの美しい
 
発音の正確な

素敵な女の人と会いました

そのひとは私の背伸びをみすかしたように

なにげない話に言いました

おんなのことば 茨木のり子

初々しさが大切なの

人に対しても世の中に対しても

人を人とも思わなくなった時

堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを

隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました

おんなのことば 茨木のり子

私はどきんとし

そして深く悟りました

大人になってもどぎまぎしたっていいんだな

ぎこちない挨拶 醜く赤くなる

失語症 なめらかでないしぐさ

子供の悪態にさえ傷ついてしまう

頼りない生牡蠣のような感受性

それらを鍛える必要は少しもなかったのだな

年老いても咲きたての薔薇 柔らかく


外にむかってひらかれるのこそ難しい

あらゆる仕事

すべてのいい仕事の核には

震える弱いアンテナが隠されている きっと‥・・・

わたしもかつてのあの人と同じくらいの年になりました

たちかえり

今もときどきその意味を

ひっそりと汲むことがあるのです

おんなのことば 茨木のり子



カッコつける必要なんてない。そのまんまの自分のぜんぶを受け止める、受け入れるところからスタートする。

進むのが怖くなった時、怖がっちゃいけないなんて思わなくてもいい。

怖いと感じている自分を受け止め、それでもなお、進みたいと思っている自分も受け止め、ゆっくりと一歩また一歩と進んでいく。恐怖や不安も一緒に進んでいけばいいんだと・・・そういうメッセージを私は受け取り、いつもこの詩から勇気をもらっています。



最後までお読みいただきありがとうございました。
感謝☆を込めて

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Posted by 優輝